愉快なケミストーリー

東京都足立区キリスト教の教会Sail of the Lord Church(セイルオブザロードチャーチ)の化学者Sによるブログ(ケミストーリー)です。

洗うの化学

こんにちは、ケミストSです。

 

手洗い、洗濯、皿洗い、お風呂、歯磨き・・・・

日々の生活では「洗う」という作業が多いと思いませんか?

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特に最近ではコロナの影響があり、洗う重要性が高まっていますね。

ということで今回は、

「洗うこと」をミクロの視点で見てみましょう~

つまり洗うの化学です!

 

1. あらゆるものは水にとけるor油にとける

そもそも洗うとは、「溶かす」です。

(物理的に洗い流す場合はマクロの話なのでさておき)

 

水と油は混じりませんが、これはお互いに両極端であるからです。

つまりどういうことか;

あらゆるものは水に溶けやすいor油に溶けやすいのどちらか

です。脂溶性ビタミンと水溶性ビタミンがあるように。

 

この違いはなにか?

 

2. 水によくとける ≒ 酸素(O)や窒素(N)がいっぱい

です。なぜか?

ものずごくざっくりというと、

水も酸素(O)を含む似た者同士だから

です。

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どうでしょうか?

その差は一目瞭然ですよね。

 

3. 水にとけないものは油で洗ってみる

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水にとけないものは、大抵の場合油によく溶けます。 

例えば以前ヒバの木の手入れをした後に、

手にその匂いがついてとれなくなったことがありました。

 

そこでまずサラダ油で軽く洗い、

その後再度せっけんであらうと匂いは完全に落ちました。

 

4. 化学反応でもっとよく洗えるケース

実は今まで紹介したものは、

厳密には化学的に洗っているわけではありません。

 

化学反応、つまり別のものに変化させると

よく汚れが落ちる場合があるので紹介します。

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例1) 漂白剤

皮脂汚れを分解して落としている。

塩素系と酸素系で仕組みがちょっと違う。

 

例2) 磯の香り+お酢 → 磯の香りが消える

寿司職人はよく知っているやつ。

魚臭いものの正体はアルカリ。(すごく弱いけど)

なので酸性のもので中和すると落ちる。

 

他にもたーくさんありますが、キリがないので。。。

おそらくエッセンスは伝えられたと思います。

 

長くなりましたが、

最後まで読んでくださり、ありがとうございました。

 

ケミストS